海を見ている

第5回結果所感

ふと気づいたら新年でした。あれっ……去年の12月11日に結果更新があって……そこからずいぶん間が空いたような気がするが……いや、間は空きましたが去年最後の更新がかなりリッチな量のデータを見せていたこともあり、見る結果が足りないということはない年末更新休止でした。定期更新は、原則として定期的に更新されるものですが、やっぱり年末にはどのゲームも更新休止が入るのが慣例なんですよね。お盆休みをするゲームもちょこちょこ目にします。対人戦を前に、各パーティいい感じに方針や戦い方をあっためられた休みに……なってるといいのですが、まあ、現実問題、年末年始は年末年始で忙しいんですよね。けっこうバタバタのパーティもあったのかもしれません(ウチもです)。

ここのところ更新日当日の記事アップになってしまっていますが、もうすこし速報性があり、かつさまざまなデータがアーカイブされているところとしては、七海攻略wikiがおすすめです。いろいろの識者の方々がTwitterでつぶやかれているような情報もけっこうアーカイブされていますね。特に「ちらしの裏」の項目に掲載されているMHP・MMP計算式や、「敵NPC」の項目にある各NPCのランクの情報などはかなり大事なもので、たいへん参考になります。

「海を見ている」のような文字媒体メインのサイトというのは、やっぱり読み物であって、情報をまとめる場所としては、wikiのようにノイズを絞った書き方になっているものが、参照性という意味でも好ましいんですよね。とはいえまあそのへんは結局棲み分けです。今後も、どうぞよろしく!

▶ 新海域の動向

まだセルリアンにいるのか、それとも意外ともう灼熱の海《レッドバロン》に来てしまったのか、具体的なことがわかるのは次回の目的ごとの説明文を読んでからになるでしょうか。初回登録したキャラクター(今回でDAY5を迎えているキャラクター)の場合、遺跡探索・未開の地域調査・※願いを叶えたいで出現する敵の幅は以下のようになっています。

目的出現敵
※願いを叶えたいデビルフィッシャーマン、エンジェルフィッシュ、シーバンシー、カクレヌクマノミ、シーサイドスクィッド
未開の地域調査カクレヌクマノミ、シーサイドスクィッド、音痴なセイレーン、ボトルシップ、フライフィッシュ
遺跡探索ボトルシップ、フライフィッシュ、ドクターフィッシュ、ヒトデウーマン、ナマコガール

DAY5のキャラクターの遺跡探索ではテリメインマイケルは出現していません(DAY4のキャラクターには出現しています)。また、DAY5のキャラクターであれば、遺跡探索(2)でも遺跡探索(1)でも出現的に変化は見られません。wikiにすでにまとめられている情報の焼き直しになりますが、出現敵は5種類ずつ、キャラの登録からの更新回数に合わせてランクが推移し、遺跡探索関係は同じ敵テーブルが使われていることがわかります。やはり海賊リスクのある「※願いを叶えたい」のほうが、収入(出現する敵のランク)の見込みは少しだけ高くなっていそうですね。

また、DAY5のキャラクターとDAY3のキャラクターのパーティで「未開の地域調査」に向かった場合でもシーサイドスクィッドとカクレヌクマノミが出現している結果がある(参考:PNo.1674本来結果)ことから、パーティ内で登録更新回に差がある場合でも、最大のものが適用されそうだということが想像できます。

新出敵のフライフィッシュはヒートウェイブを、キラークリオネはターゲットウィンドブラストをそれぞれ使用。ヒートウェイブは市販技ですね。どちらかというと【戦闘離脱前】のTGで改造されたものの動きのほうが気になるでしょうか。自分の行動でヒートウェイブを撃ったあとにも戦闘離脱前タイミングでヒートウェイブを撃っているので、【戦闘離脱前】のTGについている「同スキル1回のみ発動」という制限は、同名の別の使用条件のスキル発動を制限するわけではないようです。高額なTGなので実際の挙動が見られるのはもうすこし先になりそうですが、ひとつの手がかりとして。

ターゲットは敵単体を狙われやすくする技。よほど確率が大きく動かないと使いにくいですが、戦闘設定の枠数が少なく、かつ長期戦になりやすいSeven Seasでは、もしかすると頼りになるかもしれません。ウィンドブラストは強力な渦属性のSP攻撃。おそらく魔導。ヒートウェイブと同じランクの技と想像できますが、どういう形で手に入るのか。フライフィッシュもキラークリオネも通常攻撃は物理か物魔(クリーンヒットが発生している)であるため、通常攻撃との比較でスキルの威力を測定するのは難しそうです。

スキルといえば、ヒートウェイブ同士の合成でスーサイドという独特な効果の魔導技が見つかっています。敵味方全体攻撃をして自分のHPを回復させる緊急避難技は、生存能力ではドレインの上位版といえるし、しかしその与ダメージの危険さから考えると導入をためらうものでもあります。射程1な関係から、味方を対象とする攻撃技を使う時の、味方との距離のルールがルールブックには追記されました。

厳密には新海域は関係ありませんが(日数で変化するので)、新出の探索アイテムは七つ。ガラリと入れ替わりました。テリポテ、塩水ココナッツ、怒りイカ焼き、ホタテのバター焼き、焼ナマコ、トロピカルオレンジジュースといった料理が並び、シェルボックス(Rank1)という抽選アイテムも入ります。全体的に最初期のテリワカメや焼き貝がバージョンアップしたもののように見えますが酢の物と海ブドウのバージョンアップ先がちょっと頭を悩ませますね。もちろん、単に既存の料理の効果アップ版ではなく、複合で基礎能力値が伸びるかたちの料理かもしれないのですが……。シェルボックスは何が入っているのでしょうか? もし上位ランクのスキルが眠っているとしたら、とんでもないお宝(資金源)になりそうです。

▶ 海賊行為・海賊を狩る

「※願いを叶えたい」の最大のリスクといえば海賊行為。確定結果で※●▲のそれぞれのパーティ人数ごとの分布を見てみましょう。

目的3人2人1人
※願いを叶えたい19937
●海賊行為10415
▲海賊を狩る305

うーん、かなり海賊が多いように見えますね。※願いを叶えたいルートを進むなら、完全に海賊戦を避けるというのは、1人パーティでない限り難しそうに思えます。マッチングの感じを第5回襲撃としてまとめてみました。一応PLVが近いところ同士で当たっているように見えなくもないんですが、そもそも今の段階ではPLVにはほとんど差がないんですよね。1回未宣言すると毎回の訓練後のEXP・TPがもらえない分、100前後PLVが低くなるのですが、そういうキャラクターがいるパーティでも、あっさり未宣言キャラクターなしのパーティに当たっています。3回の更新を経てもそれほどマッチングが揺れなかった(変わるところは変わりましたが)印象もあるので、かなり堅く対戦相手が定まる法則性があるように思えます。戦闘回避設定という外部からは見えない要素があるので、ちゃんと探っていくのは難しいかもしれませんが、今後要注目。

お互いに賞金がない状態での奪略は、「何も奪わない」「アイテムを1つ奪う」「SCを半分奪う」の選択肢が表示されています。今後賞金が上がっていくに従ってどう変わっていくのでしょうか? そして、懸賞金の高い海賊と当たったら、懸賞金のない側とある側で奪略項目の不均衡ができるようにも思えるのですが、そのあたりはどうなっているのでしょうか?(なんとなく、賞金が高い側の奪略項目にお互い合わせることになるような気もします)

▶ 戦闘から見えるもの

第5回更新はさまざまな不具合があり、結果として意外なところから仕様が明らかになってきました。

まず、最初の更新では機敏をつけたキャラクターの行動回数が暴走し、連続行動し続けた。次の更新は問題なく確定したかに思えましたが、確定後に物理ダメージが減っている不具合があったことが判明し、「本来の結果」が参照用として公開されました。

最初の更新の連続行動暴走では6回を越えて連続行動したキャラクターがいなかったため、連続行動の限界は6回ではないか、あるいは上限でないとしてもそこに壁があるのではないかということが考えられます。また、連続行動するたびに状態異常の判定が出て、かつ異常深度も減ったことが確認されています(猛毒におかされながら連続行動すると、HPがゴリゴリ減るわけです)。連続行動の強力さに一瞬目を奪われかけましたが、再更新後は普通の動作……どころか第4回更新時よりも機敏の効果は落ちたようにも見えます。これは不具合報告をしてみたところ、そもそも第4回の機敏の動作が不具合だったということでした(参考:不具合報告掲示板)。

再更新結果と本来更新結果では物理攻撃のダメージが変化しているのですが、物魔技のクリーンヒットにはダメージ変化が見られません。気になるのは、ダンシングワカメの反撃のクリーンヒットもダメージが変わっていないことです。クリーンヒットするということは物理か物魔なのですが……TGの説明には「敵:攻撃」とだけ描かれている反撃、これが物魔攻撃による反撃だとすると、ずいぶん使い勝手が変わってきそうですね。

そういえば反撃は物理攻撃に対して発動する効果ですが、物魔攻撃に対してもちゃんと発動するようです(参考:PNo.537通常戦闘)。

再更新前の結果では、渦属性TGによって渦属性値が上がったグラビウォーターの水圧が、「水圧を2.46708820814235追加した」という動作になっていました。これが2*1.3^0.8の値と一致するところから、○属性TGによる属性増は1.3^0.8をひとつの強化の基準として持っているのではないかということが想像されています。もちろん、今回わかったのは異常に関する影響だけなので、属性ダメージにおける影響、属性回復における影響は、また改めてクリーンヒットやヒールで検証していく必要があるでしょう。ちなみに、渦属性をつけたキャラクターがグラビウォーターに水圧TGを付けていても、TGのほうの水圧の追加量は2のままでした(参考:再更新前PNo.93)。

再更新で修正された不具合といえば、生命回復・魔導回復・追加攻撃の2個目の発動率が100%になっていたというものがありました。本来は2個目から発動率を落とすはずだったそうで、生命回復と追加攻撃を2個積んでいる結果は見当たりませんでしたが(追加攻撃はそもそも今更新では誰も発動させられないはず)、フライフィッシュの魔導回復の数をカウントしてみたところ、2個目の魔導回復は70〜75%くらいの発動率になっていそうでした。個人的には、これくらいならぜんぜん頼って連装して問題ない減衰の仕方に思えます。

しかし、2個目のTGの発動率が減衰するとなると、気になるのは状態異常TG。1つのスキルに2つ異常TGを付けたPNo.814PNo.929PNo.1075PNo.1180の、再更新前、再更新後、本来更新での異常発動数を数えてみたところ、総命中数69/1つ目異常発動数41/2つ目異常発動数18、となりました。明らかに2つ目の異常TGは発動率が悪い。見ている総数が少ないので具体的な確率を推定するのは危険ですが、スキル改造の組み立てには一考が必要でしょう。

複数個同じ効果を付けると減衰するなら、では戦闘値を増やす効果はどうなのか? 戦闘値を増やす効果には「○○が増加!」と「○○が上がった!」の二通りあって、どうも「増加」は減衰がかからず、「上がった」は2回目から効果量が減衰するような印象を持っています。例えばウォークライは、ウォークライ前後でクリーンヒット時の与ダメージが20%少し増える動作をしているのですが、2回目にかけたウォークライの効果量に、×0.5の補正がかかっていると考えるとしっくりくる結果があります(参考:PNo.442通常戦闘)。ウォークライ後、ナマコガールにシュートがクリーンヒットして128ダメージ、5行動必殺ウォークライを使って、ナマコガールにシュートがクリーンヒットで147ダメージ。128+(128×0.2×0.5×1.5)0147.2となる。さて、真相は……それと「増加」は減衰がかからないというのは証拠のない印象論なので、これは本当はちゃんとした手続きで明らかにしていなくてはいけませんね。生命や魔導を連装することで、これはわかってくるような気もするのですが。

そういえば前回の記事で生命回復・魔導回復の回復量をMHP×0.08、MMP×0.08と予想しましたが、今回のフライフィッシュがそれでは当てはまらない値を回復していました(MMP79で魔導回復が7回復)。固定値があるということなのか――例えばMMP×0.03+5――、それとももうすこし複雑な式なのか――例えば(MMP×0.15)^0.8――、生命回復・魔導回復はプレイヤーキャラクターがかなりの数を購入しているので、次回じっくり見てみる必要がありそうです。少なくとも回復量は、×0.08よりは低い値になりそうですね。

不具合と関係ないところでの動作確認では、うちのパーティの練習戦闘で「必殺技のみに設定し、普通の技設定枠に入れていないスキルのTGは発動するか」という実験をしていました。結論から言えばこれは無事に発動(参考:PNo.1447練習戦闘)。PNo.1447のサマクが必殺技にだけ設定したマジックアローの魔攻が、戦闘開始時に発動しています。

最後にリフレッシュの動作。このスキルは対象が複数の状態異常にかかっていれば一度に複数の異常を治療し(参考:PNo.409本来結果通常戦闘)、また、一度に治療する状態異常深度は少なくとも4あることがわかりました(参考:PNo.93通常戦闘)。異常回復だけするスキルというのはどうしてもジリ貧になるので、実用は厳しいものがあるのですが、それを補おうとしてか、大きな異常回復量を持っているようです。

▶ そのほか仕様まわり

いわゆる引率TP、「未開の地域調査」に6TP(参考:PNo.1192)、「※願いを叶えたい」には8TP(参考:PNo.69)という恐怖の値が出ています。ただしこれは該当キャラクターの目的欄に表示されていない目的だったためにTPが多くかかったということのよう。きちんと表示されている目的であれば、あとどれくらい安いTPで合流できるのでしょうか? 目的の選択についてはルールブックにかなり詳しく追記されたので、一読をおすすめします。

TPの使い道はたくさんありますが、大量に消費するところといえばやはりスロット改造でしょう。今回スロットを5→6に拡張しようとしてTP不足で失敗している結果(PNo.431)では、スロット5から6への拡張の必要TPも10となっています。こちらはそうそう値上がりしないようで(高いですが)、ちょっとほっとしますね。

▶ 次回からの海

☆による敵の強さのコントロールが導入されて、やはり気になるのは「どこまでなら勝てるのか」と「どれくらい収入が増えるのか」。特にしっかり装備やTGを整えているパーティにとって☆はもう相手にならないとして、結局☆☆もそう苦戦はしないのではと思えます。対人戦をメインにするパーティは追加収入が用意されているようですが、☆の難度増・収入増がどれくらい対人戦メイン層との差に関わってくるのか、とても気になりますね。

毎回探索する関係上、どうしても使用しきれない使用アイテムがアイテム欄に並びがちですが、さらにクリスマスで使用アイテムが来るので、余計消化は厳しくなります。転送送品の実装は切に待たれますが、アイテム使用数が2個に増えるならこれもとても嬉しいですね。ただ、これは当初は [変更] として予定に載っていたものが [検討] に変えられたので、そこまで高い実装可能性はないのかもしれません。う〜んどうなるやら……。

次回はいよいよ本格的な対人戦の始まる更新回でもあります。懸賞金額がいくらになるか、海賊はどれくらい勝てるのか、海の情勢がとっても見応えありそうで、一週間かなり濃密に過ごせる予感がしています。

▶おわりに

結果からデータを取ってくる時、いわゆる機械抽出といいますか、プログラムで必要なものをとってくるやり方があって、この技術をどれくらい持っているかは人によってぜんぜん違うんですね。私はもうその手のものはぜんぜんできなかったので、昔からちまちま目で結果を見てきたのですが、そんな作業をするなかでとてもお世話になったのは情報サイト、情報検索サイトでした。Seven Seasデータ小屋さんのようなところですね。

時は流れて、私も少しは機械を使えるようになりましたが、やっぱり基本的には門外漢で、いつもワカラ〜ンと言いながら定期更新の捜し物をしています。私にもっと知識があれば、実のところ、そういう「抽出の仕方」のような記事だって書きたいのですけれど、ちょっと手に余るのが現状なんですよね。

Seven Seasの膨大な(なにせ今回は更新が3回あったので)結果を見ていると、う〜ん、海って感じだな、と、ちょっと嬉しくなってきます。そのうえで、アッもしかしてこうかもしれない、というのが見つかるのは、大きな大きな愉しみです。

では、次は「第6回結果所感」を予定しています。昨年の段階では1週間後の更新だと予告されていましたが……どうなる!?

文/KRNG

第5回更新の結果を前提に執筆しています。結果ページへのリンクはSevenSeas Archive Submarineに保存された過去結果へつながっています。一部、再更新前の結果と本来更新の結果を参照結果として出していますが、これらはネット上に残らないためリンクは張りませんでした。