海を見ている

第4回結果所感

海賊解禁!! 海賊解禁ですよお嬢さま! 4更新までは戦闘の調整が多く入る可能性が高い、という今にして思えば意味深なアナウンスは、この、未知の海域へ行くまでの時間を指していたんですね。ここまでがチュートリアル、いわばここからが本番、ということなのでしょうか。個人的にはもうすこしのんびりした準備回が続くかと思っていたので、ここから切った張ったが始まるというのはスピーディで熱い展開に思えます。

▶ トップに見える今後の予定

年末年始の更新予定が記載されました。けっこう戦闘も安定してきて、ヘンな動作も少なくなってきたということでしょうか。毎回不具合はなにかしら出るんですけれど、Seven Seasは再更新でかなり綺麗につぶしていく印象があります。11日の更新後(つまり、海賊戦が予告されたあと!)は年明けで、そこからはなんと週1更新。ゲームが始まる前にTwitterで「週1更新」というアナウンスはあって、いよいよ本番という印象をやはり受けます。この2週に1度の更新に慣れた体が週1更新に耐えきれるのか……みんな、がんばっていこうな……。

年末年始を過ぎてからの将来の予定としては、闘技大会がアナウンスされました。第10回からということですから、スケジュール通りに行けば2月の頭の週の更新になりますかね。《特殊戦闘》がルールにはありながらどういう形で使われるのか不透明だったのですが、お祭り的なパーティ戦が行われるということです。3人パーティ限定で、ただし闘技大会用の独自パーティがOK。通常戦と同じ3人パーティで出てもいいし、誰か人を募って参加してもいいということですね。ソロやペアで進行している人が出場したい場合には、誰か臨時で組んでくれる人を探すことになるでしょうか。ただし「勝利しても敗北しても、通常の結果には影響しません」とあるところから、対人戦にモチベーションがなければ、無理に参加することはないとも言えそうです。スイスドロー形式のトーナメントは参加パーティ数で全勝パーティが1パーティになるまでの勝利数が決まるので、人数がぜんぜん集まらなければ第13回更新で優勝が決まったりもするでしょうし(まずないとは思いますが)、多ければ長引く。ただ、参加パーティ数がものすごく多くて600パーティくらいあっても10戦やれば全勝は1つのパーティに定まるので、第2回闘技大会は20回更新前後には開催できそうに思えます。第2回闘技大会は別のルールということですが、どうなるんでしょうね。例えばランダムパーティ戦とか、ソロ限定戦とか、全戦闘値50倍戦とか、スキル設定枠3枠のみとか、いろいろ特殊なやり方は浮かびますが……。

▶ 新海域

遺跡探索(2)をクリアすることによって広がった行き先は「未開の地域調査」「※願いを叶えたい」「●海賊行為」「▲海賊を狩る」。海賊に襲われる目的もあり襲われない目的もあり。ルールに「※、●、▲では、追加でSC・EXP・TPが得られる場合や、探索品が変化する可能性があります」という文言が追加されたことから、海賊に関わる目的はどれもハイリターンに見えます。とはいえ敗北一回・引き分け一回が非常に重いゲームなので、NPC戦闘よりもはるかに歯ごたえのありそうな対人戦へ果たして踏み出すべきなのか。挑むとして、今の現金状況で、新ショップの品物でどれくらい装備を整えて挑めるのか。どれくらいの人数がどういう選択をとるのか、楽しみですね。

そういえばその新ショップですが、遺跡探索(2)まで進めたキャラクターでないと追加商品の内容が表示されていないようです。ショップがaspxで処理されているだけあって、フラグを立てたキャラクターのアカウントでログインした人にしかショップ内容が見えないようになっているわけですね。実際、ブラウザのプライベートブラウズモードで売店リストを見てみると、ログインしていない扱いになるためか、商品がなにも表示されませんでした。今後も「目的をそこまで進めた人」しか利用できないショップ品が拡充されていくことは想像に難くない。とすると、あまり人のいないショップのアイテムを購入できる人は、代理購入の仕事ができるかもしれません。

新商品の目玉はやはり生命回復と魔導回復。これのあるなしで継戦能力がぜんぜん違ってきます。スイープは威力次第、ヘビーショットは射撃物理攻撃の詳細次第と、物理系技はすこしためらわせますが、魔導技のヒートウェイブテンタクルウェブはどちらもコンセプトがはっきりしていて使いやすい。遠からず押さえていい手札に見えます。ほかはわりとクセの強いスキルで、強いて言うならコンセントレイトを使うかどうかでしょうか。ただ、こうした「手番を使ってリソースを増やす」スキルは、個人的にはあまり高く評価しません。魔導回復のように手番を使わない回復があるならなおさら。射程増、射程減、反撃に追加攻撃、【戦闘離脱前】はどれも面白いですが、今後の選択肢の拡張という感じで、まだ買うほどではないかなというふうに見ています。新出販売スキルストーンの合成も気になりますが……いつになることやら? 新海域でシェルボックス(中)が手に入ってくれると良いんですけれど!

▶ 戦闘から見えるもの

今回から「より多くのスキルが属性の影響を受けるようになります」という調整が入っていたのですが、属性付与された非攻撃スキルはヒールのみでした。結果上では、回復量が確かに熱属性色になっています(参考:PNo.1009練習戦闘)。熱属性と併用されていなかったためか特に回復量が強化されている様子は見えませんでしたが、今後のスキル改造の方針が面白くなりそうでした。ヒールのような回復量が固定値の要素なら、属性による強化の度合いを計測できますしね。耐性をつけた場合の挙動も気になります。ほか、例えばクロールのような効果数値が出ないスキルなら、どの部分が属性の色になるのかも気になります。

今回から入った調整といえば、装備の「攻撃力」「防御力」「命中力」「回避力」が、それぞれ「物攻力」「物防力」「物命中」「物回避」に改められました。もともと明示されていた魔防力を除いて、物理○○力と魔導○○力を含んだ総合的な呼称のようにも見えていたのですが(特に命中と回避は強化で物理と魔導が両方伸びることもあり)、物理に影響が限られることが明言されたことになります。魔導石って銛くらいの物攻力があったんですね。しかしつまりこの世界では、魔導石を握り込んで殴るほうが短剣で刺すよりも殺傷力があるということなのか……?

特化した探索用水着や短剣の避けやすさはあちこちの結果で猛威をふるっていたのですが、一方で魔導にさらっと焼かれる姿もわりとよく目にしました。もちろんそもそも魔導というのは命中・回避の影響を受けにくいのですが、短剣と探索用水着(とビート板)による高回避の影響が、おもには物理回避にとどまっているということもあったのでしょう(もちろん、強化によって魔導回避自体は上がるので、長期的・総合的に見れば、回避に特化するキャラクターは魔導も少しずつ避けやすくはなっていくはずです)。

今回データが明らかになった敵はバカンスのダンシングワカメと遺跡探索のドクターフィッシュ。ダンシングワカメは生命生命回復、ドクターフィッシュは魔導魔導回復という協会最先端のチューンジェム効果を持つ敵でした。特にドクターフィッシュはヒールリフレッシュコンセントレイトブレスケアといった強力な回復スキルを持ち、ダメージがブレスケアの回復量を抜けない限り膠着状態となります。このため窒息させられたキャラや引き分けを喰らったキャラクターも散見されました。引き分けターンは、少なくとも通常戦闘では50ターンのようですね。51ターン目を迎えずに戦闘終了しています。また、敗北時・引き分け時もスキル設定による基礎能力成長はあるようです。ただし敗北時・引き分け時にSCやEXPの収入はなく、アイテムの探索もありません。このデスペナルティはかなりキツいですね。

ダンシングワカメとドクターフィッシュから得られる収入は、それぞれ直前のランクの敵(テリメインイワシ、ヒトデウーマン)にEXP+1、SC+20したものになっています。

EXPSC出現目的
ダンシングワカメ5310バカンスする
ドクターフィッシュ6310遺跡探索

また、パーティ戦で別々の敵が出現して入手EXPやSCに端数が出た場合、切り上げで処理されるようです。例えば敵の所持SC合計が910で、これを3人で頭割りした場合、303.33...の端数を切り上げて、ひとりあたま304SCが入るわけですね。EXPについても同じように、切り上げられています。敵の引きがけっこう大きく収入に影響するので、これは嬉しい。

今回の新出敵としては、バカンスにキラークリオネ、遺跡探索にフライフィッシュが出現しています。ショップリストに載っているような未知のスキルをお披露目してくれると嬉しいですが、さて、どんな性能か……。

▶ 特殊効果とかスキルとか

まずなんといってもダンシングワカメとフライフィッシュが明らかにしてくれた新出スキル・チューンジェムの効果量でしょう。

名称実動予測値
生命MHP341でMHP68増加MHP×0.2増加(切捨)
魔導MMP74でMMP14増加MMP×0.2増加(切捨)
生命回復MHP409でHP33回復MHP×0.08回復(四捨五入)
魔導回復MMP88でMP7回復MMP×0.08回復(四捨五入)
コンセントレイトMMP88でMP29回復MMP×0.1+20回復(四捨五入)
エールHP1回復1回復

異常はとりあえずドクターフィッシュもしくはダンシングワカメの使用例しかなく、式を詰めることができないものです。実際は生命がMHP×0.05+50(切り上げ)の場合もあるかもしれませんし、コンセントレイトがMMP÷3の場合もあるかもしれません。現状から想像できる値というくらいのものです。いや、しかし、もし本当にMMP依存でこれだけ回復するとしたら、魔導回復はものすごく強いですね。MP系のキャラというのはSPと比べてMPの燃費の悪さにけっこう悩まされる感じがあったのですが、一気に動かしやすくなった印象です。状態異常や属性のチューンジェムもしかり。また、生命回復のチューンジェムも強力です。仮にプレイヤーキャラクターの750くらいのMHPでこの回復量を出せるとしたら、理論値60の回復が毎ターン起こるわけで、複数個つけたらどうなってしまうのか……いや、それが非常に危険だからこそ、例えば発動数制限があるなど、なんらかの制約はあるのではないかと想像はできるのですが、さて、一体。

リフレッシュはドクターフィッシュが使用していて、異常深度を2減らしています。3以上減らすのかどうか、複数の異常が入っていた場合どうなるかの動作は今回の結果からはわかりませんでした。ガードケアはMHP×0.03+10、ブレスケアはMHP×0.04+20とMSP×0.08で回復量が出ます。HP回復は回復力による補正が入るので、この式だと実際の値よりはすこし低く出ますが、どちらも値が小さいので、+1されるかされないか、といったあたりにとどまります。

状態異常では、前回明らかになっていなかった水弱と潜水病の動作がわかりました。

状態異常効果/表示
水弱物防↓魔防↓/○○は水に弱くなっている……!
潜水病行動前SPダメージ/○○は潜水病におかされている……!

潜水病は、SPのないキャラに入るとMPダメージに変換されます。MP0の場合は0ダメージとなり、MPがマイナスの値になることはないようです。

猛毒と潜水病のダメージについては、深度とMHP(MSP)に依存した、ランダム幅のないダメージであることが想像できます。いまのところ、(MHPかMSP)×(深度×0.01+0.05)の端数四捨五入で値が出ますが、果たして深度95になった時にMHPの100パーセントを削るのか、それともどこかでストップが入るのか、気にかかります。

猛毒深度MHPダメージ予測値
258341MHP×0.07(四捨五入)
358347MHP×0.08(四捨五入)
458352MHP×0.09(四捨五入)
558358MHP×0.10(四捨五入)
▲ 参考:PNo.1071練習戦闘
潜水病深度MSPダメージ予測値
11006MSP×0.06(四捨五入)
21007MSP×0.07(四捨五入)
31008MSP×0.08(四捨五入)
41009MHP×0.09(四捨五入)
▲ 参考:PNo.1209練習戦闘

恐怖もPNo.634練習戦闘で、恐怖0のクリーンヒットが233ダメージに対し恐怖2のクリーンヒットが175ダメージ、という計測結果があります。また、PNo.1350練習戦闘では恐怖深度が3→2→1と推移するのに従って通常攻撃クリーンヒットのダメージが38→39→40と推移していきました。そして再更新前の同じくPNo.1350の結果では、恐怖深度0でのクリーンヒットが52ダメージを出しています。どちらも深度2でダメージが25%減っている。かつ、深度0から深度1の時の変化が最も急で、以降は深度1ごとの変化はゆるやかですね。恐怖によって減る物理攻撃力がダメージ値に直接影響するなら、恐怖は(深度×0.01+0.23)だけ攻撃力(ダメージ)が減るという計算になりますが、猛毒や潜水病にくらべて0.23というのは今ひとつ座りのよくない数字なので、引き続きクリーンヒットを見ていきたい気持ちです。

▶ アイテム関係の動き

今回からランダム合成の法則性に修正が加わりました。herietさんのサイト「てごねスキルストーン」。は早くも対応しています。「異系列合成の系統は、基本的には系統番号がより高い系統になります。たとえば、22x系は21xx系との合成の場合22系になりますが、22xx系と23xx系の合成では23系になります。ただし、例外があり、21系 + 24系 の場合のみ合成結果は21系になります。しかも、合成の順番を入れ替えて 24系 + 21系の場合は合成結果が24系になります」……文脈のある説明なのでここだけ抜き出してもわかりにくいですが、つまり、ランダム変化していた異種系統のスキルストーンの合成結果に一定の法則性が見えたということですね。補足的に触れられている奇妙な例外については、トップページの「現在発見されている不具合」に「SP消費系攻撃スキルとMP消費系補助スキルの合成」というものがあることから、次回にはまた例外のない処理に収束していくと想像できます。

前回登場したアイテム「料理」は、使用するとそれぞれに味のある文言が表示されて、さまざまなステータスが増えました。基礎能力値が増えた結果は即座にMHP・MMPに反映されているようで、その回の練習戦闘からMHP・MMPが微妙に伸びています(おそらくはほかの戦闘値も)。それぞれの効果を表にしてまとめてみましょう。

名称効果解説
テリワカメEXP+3育毛剤の材料として人気だが、食べてもおいしいワカメ。
太陽にかざすとツヤツヤ輝く事からテリワカメと名付けられた。
酢の物体力+3素材が一切不明の酢の物。
一説ではディーププラネットから流れてきたのではないかと言われている。
食べると健康になるが、不安にもなる。
焼き魚敏捷+3レッドバロンから泳いできたと思われる魚。
環境が違うためとても弱体化して焦げている。
人魚の間では踊り食いが大人気。
海ブドウ器用+3セルリアンの海に生えている海ブドウ。
海ブドウの木から収穫が可能。
食べるととても甘いため、フルーツとして大人気。
焼き貝魔力+3貝焼いちゃいました。
ナマコ精神+3謎の生物。
一説では月の海シルバームーンから来たのではないかと言われている。
これを初めて食べた人間はチャレンジャーである。
シェルボックス(低)アイテム入手その辺に落ちていた貝殻。
中に何か入っているかもしれない。

シェルボックス(低)は、販売アイテムのSSシェルボックス(低)、TGシェルボックス(低)から出るものと同じものが1つランダムで出てくるようです。また、出てきたアイテムは、その時点で空いているアイテム番号のうち最も若い番号に入ります。

基礎能力値が上がる料理はありがたいですが、やはり自分の高い能力値が伸びる料理を食べたいですね。高い能力値であればあるほど伸ばすのにEXPが必要になるので、料理で固定値が伸びるというのは非常に便利です。

アイテム回りで、強化の初期化について。初期化すると費やしたTPの半分が戻ってくるということだったのですが、端数はどうなるのか? 今回強化回数3回の装備を強化した方がいましたが、戻ってきたTPは2でした(参考:PNo.1295)。端数は切り上げとわかります。

TP関係でもうひとつ。前回、遺跡探索(1)へ勝利回数0の人を連れていくのに必要なTPは2ということがわかっていましたが、今回遺跡探索(2)へ引率されている人は4TPを消費しています(参考:PNo.1673)。一方で、バカンスする(1)へ引率されている人はTPを1消費している(参考:PNo.1426)。ここから、引率に必要なTPは「勝利数×定数」の形をとり、後半の目的ほど定数は上がっていく、という形が想像できます。あとからゲームに参加した人が先端へ追いつくのには便利そうですが、ゲームを初期から進めている(つまりTPをほどほどに使っている)人が、ルート転換をするのに使うのは少し難しそうに見えますね。

▶ 次回からの海

なにはなくとも目玉は海賊でしょう。海賊にどういう態度をとるのか。避けるとして、どのように避けるのか。無印の目的を選んで避けることもできますし、※を進みつつもパーティを分割して3人の海賊を避けるという進み方もできます。今回で商品が大幅に拡張されて、多くのパーティの中期的な装備計画が変更になったと思うんですね。だから「ちゃんとした装備」で対人戦をやりたいなら、それは今ではないんですよ。じっくりお金を稼いで、欲しいものを集めるのにたぶん何更新かはかかる。しかし、今から目的を選ばないと進行が遅れる。なかなかジレンマのある難しい(面白い)タイミングで海賊解禁になったと思います。すでに取引掲示板は前回までより活発に取引が飛んでいますね。どんな戦闘予告の分布で年末を迎えるのか、今から楽しみです。

▶おわりに

ああ、けっきょく更新日当日に。これからみんなの宣言を確認して、私も自分の宣言を貼り付けてこようと思います。フライフィッシュがなにも追加アイテムを落としませんように〜。次回は更新が年をまたぐので、ちょっと余裕が持てそうですね(たぶん)。「第5回結果所感」として更新予定です。また、この「海を見ている」では、対人戦のパーティを予告の段階で取り上げてどっちが勝つかを予想する、というような記事は書かない予定です。結果が出たあとで、ここのこの技が良かったですね、というような話はするかもしれません。対人戦には触れたいところはあるのですが、やっぱりけっこうデリケートなので、こういうサイトでどう扱ったらいいかなあ、というのはまだ少し考えています。

ではまた。宣言チェックがんばりましょう。

文/KRNG

第4回更新の結果を前提に執筆しています。結果ページへのリンクはSevenSeas Archive Submarineに保存された過去結果へつながっています。