海を見ている

威力増減むずかしい

おひさしぶりです! あれっ、第14回結果所感が来るはずじゃあ……私もそう思っていたんですが、忙しさに追われているあいだにいつのまにか五月が終わっていてたいへん驚きました。おやすみしていたあいだの一回一回の結果を追うのはいささか手に余り、また一回の更新結果にクローズアップして語るのも(今の手持ちの時間的に)難しそうなので、以前から少しずつ書いていた内容を引っ張り出してきて、トピックをつくって、軽くそれについて語る、という感じで、とりあえず一回、戻ってまいりました&またがんばりますのご報告としたいと思っております。

何について書きたいか、といいますと、威力増・威力減です。

Rank2のチューンジェムである効果増結界斬についているこの威力増・威力減という効果。文字通りスキルの効果(威力)を強化・弱化するのですが、恐ろしいことに、強化・弱化がかかる部分やかかり方がスキルによってまちまちです。さらに、チューンジェムと必殺技で補正のかかり方が違ったりもします。

つまり、つけることによってどこがどれくらい強くなるか/弱くなるかを知るためには、個別に該当のチューンジェムが付いたスキルを見ていかないといけないのですが、そう都合よく威力増・威力減のついたチューンジェムがあるわけでもなく、わりとサンプル集めに苦労します。

以下には、ひとまず今(第18回更新)の段階で私が把握している威力増・威力減の挙動をまとめてみました。特に記述しませんが、ダメージ技はダメージ量も増減していると思われます。

まず、威力増・威力減の基本的な増減量を一望しましょう。巨大化も威力増TGですが、これは効果量を測定できないので割愛します。

TG効果量
効果増+20%
受身−20%
結界斬−30%
命中増−30%

複数個重ねた場合はどうなるか。効果増による威力増であれば、効果量が加算されます(2個積めば+40%、3個積めば+60%)。威力減は、威力減効果を重ねた見通しのいい結果がないため、わかりません。ツナヒーラーのカーススロットの動作から、例えば受身を複数個重ねたら、おそらく×0.8×0.8×0.8……と乗算で減っていくとは思うのですが、後述するように、カーススロット自体の計算式には不安な点があります。ただ、例えば受身6つで威力−120%、のようなことが起こると、技威力がマイナスになってしまう。それは考えにくいので、威力減については乗算で減っていくというのがありえる路線のように思えます。

では、具体的なスキルの影響を見ていきましょう。以下は実際に威力増・威力減を乗せた結果が確認できたものだけを並べているので、すべてのスキルを記載しているわけではありません。

ブラックアウト

そのままであればMSP×0.2+30のSP減少。しかしこの×0.2部分の内訳は「×(0.15+0.05)」であり、威力増・威力減はこの0.15部分にだけかかります。+30部分にはかかりません。効果増を1つつければMSP×(0.15×1.2+0.05)+30の効果量になるわけですね。

ややこしいことに、必殺技の場合は必殺補正が0.15部分と+30部分の両方にかかります。必殺技Lv.2であればMSP×(0.15×1.2+0.05)+30×1.2となるわけです。

リカバリー

そのままであればMHP×0.2+50のHP回復。威力増・威力減は0.2部分にかかり、+50部分にはかかりません。効果増を1つつければMHP×(0.2×1.2)+50になります。

必殺技の場合は+50部分にも必殺補正がかかり、必殺技Lv.2であればMSP×(0.2×1.2)+50×1.2となります。

詳細に追ったわけではありませんが、ほかの回復スキルも同じような動作(+20などの部分には威力増・威力減がかからない)と思われます。

ハイパーベンチレーション

そのままであればダメージ100%強化(1ターン)。威力増・威力減はダメージ強化部分にかかります。効果増を1つつければダメージ120%強化(1ターン)

一方で、必殺補正はターン数にかかります。10行動必殺で100%強化(2ターン)に。

エレメンタルフィールド、フラッターキック、グレイシアス
バタフライ、ドルフィンキック

威力増・威力減はそれぞれ、上昇する値にかかります。フラッターキックに効果増を1つつければ、物理命中50%上昇から60%上昇になるわけです。ハイパーベンチレーションと同じく、必殺補正は持続ターン数に補正がかかります。

ラビットダッシュ

隊列を+2するスキル。威力増・威力減によって隊列増加量が変動します。ガルガンボルグが受身+ラビットダッシュで隊列1変更になるのが印象的ですね。

テンタクルウェブ、ブライニクル

それぞれ猛毒2・凍結2追加するスキルですが、威力減をつけても猛毒・凍結追加量に変化がありません。おそらくダメージだけが減っていると思われます。一方で、グラビウォーターは水圧追加量が威力減の影響を受けます。不具合としてトップページに掲載されましたが、18回更新現在、どちらの動作が正しいのかは不明です。

バンシークライ、ブレッシングブレス

上記と違い、こちらは威力増・威力減によって恐怖・祝福の追加量が変化します。状態異常は元の値が小さいため、変動する部分と変動しない部分が混ざっていた場合の見分け方が難しいものの、少なくとも異常追加量が変化することは間違いありません。

ガード

被ダメージ50%減(1ターン)のスキル。しかし内部的には被ダメージが−1÷(1+1)という動作で、威力増・威力減は1+1の片方の1にかかります(わかりにくい……)。効果増を1つければ被ダメージ−1÷(1+1×1.2)となり、端数を切り捨てて、被ダメージ55%減(1ターン)となります。効果増を2つつければ−1÷(1+1×1.4)で59%減(1ターン)。効果増に上限がなければ、10個つけると被ダメージ75%減ということになります。

必殺補正はターン数にかかります。

ウォークライ

物理攻撃力・物理防御力が20%上がると推定されるスキル。ウォークライ前後でクリーンヒットのダメージが20%違うんですね。この戦闘値の変化を属性が強化する場合は属性補正が^0.75されますが、威力増・威力減の場合、補正量が効果量に直接かかるようです。効果増を1つつければ物理攻撃力が0.2×1.2で24%上がるわけです。必殺強化も効果量に直接かかります。

トラックスタート

行動カウントを4増加させるスキル。威力増・威力減は行動カウントにかかります。今のところ受身をつけて行動カウント増加が3になった結果がありますが、補正のかかり方の詳細は不明です。

カーススロット

最も謎が多いスキルです。威力増・威力減がない場合はMSP×0.4だけSPが減少します。HPはMHP×0.398くらい減少しますが、あまりにも半端な値なので、首をひねります。

とりあえずはMSPに話を絞ると、威力増・威力減をつけた場合はMSP×(0.25+0.15)の0.25部分にだけ補正がかかっているように見えます。しかし必殺補正の場合は、単純に0.25+0.15の両方にかけるにしても、片方にかけるにしても、ちょうどいい値が出てきません。なんらかの式で補正が漸減しているような気はするのですが……。以下に表化してみます。

カーススロット効果量予測
受身1つ…0.25×0.8+0.15=0.35
受身2つ…0.25×0.8^2+0.15=0.31
受身3つ…0.25×0.8^3+0.15=0.278
受身4つ…0.25×0.8^4+0.15=0.2524
MSP補正実測値予測値結果
144受身4つ36144×0.2524=36.35ツナヒーラー☆1
203受身4つ51203×0.2524=51.24ツナヒーラー☆2
250受身4つ63250×0.2524=63.1ツナヒーラー☆3
288受身4つ72288×0.2524=72.69ツナヒーラー☆4
323受身4つ81323×0.2524=81.53ツナヒーラー☆5
353受身4つ88353×0.2524=89.10ツナヒーラー☆6
240受身2つ74240×0.31=74.417回PNo288
250受身2つ77250×0.31=77.518回PNo288
250受身3つ69250×0.278=69.518回PNo388
250受身1つ
必殺Lv.3
102250×
(0.25×0.8×1.3+0.15)
=102.5
18回PNo1359
250必殺Lv.15156250×
(0.25×2.5+0.15)
193.75
15回PNo1213
250必殺Lv.12149250×
(0.25×2.2+0.15)
175
17回PNo1359
250必殺Lv.10143250×
(0.25×2+0.15)
162.5
17回PNo1213

必殺カーススロットはぜんぜん値が合わないので、また改めて計算する必要がありそうです。しかし、受身の上からLv.3強化したものはなぜか式が合うんですよね。値が高くなるほど威力の上がり方に減衰がかかっているように見えるので、効果増をたくさん重ねてカーススロット1つだけで戦闘開始時に離脱……というようなことをやりにくくしてあるんでしょうか。

おわりに

そんな感じで、お久しぶりの更新をお送りしました。またなにかわかったことがあったら書いていきたいと思っています。第19回結果所感……できるかな……そんなことが……

文/KRNG

第18回更新の結果を前提に執筆しています。第19回更新以降の仕様変更や新しい情報の判明で内容は古くなる場合があります。結果へのリンクはフィーコ(991)さん作成の7logを使わせていただきました。